長い梅雨が明けた日

飲み干したコップを見て、理乃を支えたままポカリのペットボトルに手を伸ばす。

「もういらない。ごめんね優弥、勉強してたのに」

そう声が聞こえたから理乃からコップを取り上げてベッド脇に置いた。

「まさか、勉強してたから声かけなかったのか?」

「…側にペットボトルが無かったから…」

俺の胸に、理乃のおでこに貼った冷えピタが早々に役目を終えて落ちる。

「バカか。早く呼べよ」

「だって私の為のノートだし」

「俺のだ。
ってかそんなん言ってないで寝ろよ」

そう言いながら俺は、胸に寄りかかる理乃を離さずに額に手を当てる。


少しでも理乃に触れていたいからーー

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