長い梅雨が明けた日

私達が部屋に入った時は、3年の先輩方がすぐに声をかけてきた。

主に琴美に。

既に私が優弥の幼馴染みだということはサッカー部でも周知の事実。
私に声をかけた先輩は、私のことでなく優弥のことを聞いてくる始末。

だから当然琴美が狙われた。
可愛いから仕方ないか…。

そんな先輩達を豊永が宥めてどうにか席に落ち着いたとこだった。

「座敷っていいね。食べたら横になっちゃいそう」

「お前一応スカートなんだから寝るなよ」

「理乃ちゃん、琴美ちゃん、二人は何飲む?」

「私は…抹茶オレも飲み放題なの?ドリンクメニュー多いね?」

琴美も気に入ったのかドリンクのメニューを食い気味で見ていた。
このドリンク飲み放題も2階限定だから他言無用と優弥に釘を刺された。

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