長い梅雨が明けた日

と、思った。


でも。

そうだ。
今朝、お母さんは遅くなると言ってたんだった。

お母さんがそう言う時はいつも帰宅時間が0時前後になる。


だから家には私以外は誰もいないはず。


…何の音だったのかな?



気になった私はすぐにリビングを見に行った。

すると、そこにいたのは優弥だった。


「あれ?優弥?何してるの?」

「…」

優弥がびっくりして私を見る。

手にはTVのリモコンを持って立っていた。


「優弥?どうしたの?さっき何か音がしたけど?」

床に何か落ちたのかと思って、辺りをきょろきょろ見周した。

「理乃っ!」

突然優弥が大きな声で私を呼んだからびっくりして優弥を見た。

そこには明らかに怒ってる顔の優弥がいた。

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