長い梅雨が明けた日

優弥の悲しげな表情に釘付けになりながら告げられた言葉の意味を考えた。


でもすぐに優弥が視線を逸らした。


やっぱり怒ってる…?

そう感じた瞬間に身体は強張った。


怒ってるけど私に気付けと悲しげに言う。

私が何かしたの?
それに気付けと言ってるの?


そんな思考も余所に、
今度は優弥に腕を引かれて無理やりリビングから引っ張り出された。

優弥が怒ってる雰囲気がわかるから、引っ張られるまま足をもたつかせながら歩くと脱衣所に押し込まれた。

「さっさと着替えろ」

噛みつくような声を残して優弥は脱衣所の外からドアを閉めた。

反射的にドアを開けようとするが、内側から鍵もかけてないのにビクともしなかった。

「ちょ、優弥っ!」

ドアを叩きながら呼びかけるが開けてくれない。

「早く服着ろっ!じゃないとマジで犯すぞっ!」


……おかす?

犯すっ!?!?


< 260 / 346 >

この作品をシェア

pagetop