長い梅雨が明けた日
「ゆ、優弥?」
後ろを振り向こうとしたけど、優弥の腕が肩と腰にまわされていて身動きが取れない。
「こんな馬鹿に"気づけ"だなんて無理だよなー」
右肩に優弥の顎が乗った。
「…理乃、俺の部屋来るか?」
「え?」
優弥が初めて言った言葉に驚く。
「……いいの?」
急にどうして?と身構えたけど聞き返した。
「いいよ。その代わり部屋入ったら遠慮なく襲うからな」
「…襲う?」
「そ。襲う」
「なんで!?」
訳もわからず右肩を見ると私の方を見てる優弥と目が合った。