長い梅雨が明けた日
「冗談…」
「じゃないからな」
途端に優弥の腕に力が入る。
「だって…」
「俺が本気だってこと、理乃が納得するまで離さねえからな」
「…」
「俺の部屋に入れる女は理乃だけだ」
「…」
「他の男に理乃を取られたくないからわざとキスマーク付けたんだよ」
「そ、な、他なんて…」
「理乃はモテんだよ。いつだって俺に近付いてくる奴らは理乃を狙ってたんだよ。だから俺が排除してたの」
「は、排除?」