長い梅雨が明けた日

だから、部活が休みの日はいつも店を手伝っていることは前から聞いていた。

テスト期間中は毎日店を手伝ってることも。

ただ、野郎同士で本格的イタリアンの店に行く気なんて無い。
話を聞いてただけで店に来たのは昨日が初めてだ。

それで今年宮下が入部してから、部長の俺に何かと小松の事を聞かれてた。

部内の野郎共が可愛いと言ってる女子マネがまさか小松を?と冗談めかして聞いたらそのまさかで逆に驚いた。

宮下は小松と同じ中学だったらしいが接点はほぼ無い。

中学の時に、一度だけ小松に親切にしてもらった事があったようだ。
それから抱いた恋心で同じ高校に入学したのだから本気度はわかる。

ただ、小松のほうは宮下の事を覚えていないようだ。

< 304 / 346 >

この作品をシェア

pagetop