長い梅雨が明けた日

それなのに…。


俺を応援してくれる宮下や、
俺と理乃の噂を支持してくれた神田が
こうして協力してくれているのに…。

俺は何も出来ない…。
不甲斐なさ過ぎて申し訳なくなってきた。


「じゃあ、昨日初めてこのお店に河野くんと来たんだ?」

「はい。それで河野先輩が私を駅まで送ってくれたんです。
その途中のコンビニで白井先輩達をお見かけしたんです」

「そうだったんだ…。
私も理乃ちゃんの家に行ったとき、!帰りに河野くんが駅まで送ってくれたんだよ」

神田の話を聞いて思い出す。
神田を送ったのは2回あるが、2回目は神田に呆れられて一人で帰っただろ。

「河野くんは優しいからそれだと色んな人と噂にされちゃうね」

神田がそう言って笑いかけてきた。


「…どうでもいいよ」

腐ってた俺は無意識にそう吐いていた。

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