長い梅雨が明けた日
今までは俺と理乃と優弥の会話を大人しく聞いてたから、そのまんま大人しいイメージしかなかった。
頼まれると断れないような女の子のイメージ。
でも今朝、神田と二人で話をした時
神田が俺に怒ってるから俺の提案を拒否するかもと思った。
でも違ったようだ。
神田は相当理乃が好きなようだ。
理乃が嫌がることはしたくない。
相手が男の俺でも嫌なことは嫌と言える女の子だ。
いつも人の話を聞く側の神田だから、俺の意図することにもすぐ気付いてくれた。
周りの人のことをよく見てると思う。
元より神田は頭が良い。
だから機転がきくのかもな。
そのおかげで俺は堂々と"理乃"と呼べるようになったんだ。
今は神田が大人しいだけの女の子と思ってない。
寧ろ逆。
大人しくしているだけで、実はかなり逞しくて頼れる芯のある女の子だと思う。