長い梅雨が明けた日
おやつの時間を過ぎた頃、小松が来て一緒に勉強をしはじめた。
何故か俺に数学を教えろと言った小松が神田に教えてもらってる。
小松は丸イスを持ってきて、俺等のテーブル横に座った。
最初は小松のすぐそばにいる俺が教えてたはずが、気付くと神田が教えていた。
俺の教え方の問題かと思ったが、何気に神田を見て気付いた。
神田が意図的にそうしてると。
多分、俺が理乃だけを教えるようにしてる。
加えて、神田が小松に教えることで、間に座ってる宮下と小松の距離を縮めてる。
間に座る宮下が、勉強しやすいようにと神田と席を変わろうとしたが拒否った。
そりゃ本末転倒だしな。
小松もそんな宮下に「俺に教えられるところがあれば教える」と言って何かと宮下に話しかけてる。
……神田は策士向きなのかもな。
まぁ、おかげで俺は理乃に勉強を教える体で理乃にくっついていられる。
マジで神田大明神様様だな。