長い梅雨が明けた日
譲れない気持ち
「告白された」
か細い声が聞こえた
優弥に?
告白された?
そう聞こえた時、ここ最近楽しそうに理乃と話をしていた優弥の姿が浮かんだ。
あの夜、優弥からの電話の声が頭に響く。
『何かしたか?』
『…したな』
まるで吹っ切れたように聞こえた優弥の声が俺の心を縛る。
優弥が理乃に告白した
いつかはそうなると分かっていたはず
あの日、吹っ切れたように感じた優弥
だから既に告白の時までカウントダウンしていたのか?
「優弥と付き合ってる、ってこと?」
口を開いた時、それまで握っていた理乃の手を離していたことに気付かなかった。
無意識に手に力が篭もる。
理乃の言葉が聞きたくて聞きたくなくて
どうにか自分の都合良く解釈しようと必死で考えた