長い梅雨が明けた日

けれど


俯いたままの理乃の姿が俺の気持ちを揺さぶる



付き合ってる…のか?



考えたくない思考が過ぎった



でも


まだ心が温かかった。

ついさっきまで楽しかった光景を思い出す。

俺の隣りに座る理乃。

俺のノートの端に落書きしてた理乃。

顔を赤くして『イチャついてない!』と否定した理乃。

何度も視線を合わせて笑う理乃。

上田の事を気にした理乃。


全部自分に都合の良い姿の理乃が否定した。


理乃が優弥と付き合いだしたなら、俺の事なんて意識するわけ無い!

まだ俺が意識されてるなら、優弥の告白を断ったのか?保留中なのか?

俺に、「告白された」と正直に言った理由は?

俺が手を握って歩いても拒否らなかった理由は?

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