長い梅雨が明けた日
そのノートを取り上げてソファに寄りかかりながら一人で読み込む。
「お前、自分の課題やれよ」
文句を言いながら優弥が取り戻そうと手を伸ばしてきたからすぐ避ける。
「これ見てからやる」
その方が簡単に理解出来るから。
「ふざけんなっ。俺が書けねぇだろっ」
尚もノートを奪おうとするので必死に逃げる。
「先に他の課題やってよ」
「他のはお前が来る前に終わってんだよ。いいから返せ」
「やだ!」
「お前…っ」
優弥から離れるようにソファに乗って、3人掛けのソファの肘掛け側に逃げると、優弥に肩を押さえ込まれた。