長い梅雨が明けた日
これまでの彼等
夜中の0時をまわる頃に帰宅した母さんが迎えに来て私はやっと自宅に戻れた。
あの後、優弥は私に声をかけることなく夕飯を食べ終わるとすぐに自分の部屋に消えてしまった。
こうなると成す術がない。
私は優弥の部屋に入れないから。
食事中、ほとんど話さなかった優弥が気になったけど何も出来ない。
結局ずっとリビングから出ることなくおばさんの話し相手をしていた。
母さんが迎えに来てからやっと優弥に声をかけた。
「優弥、母さん来たから帰るね。課題手伝ってくれてありがとう。またね」
「…ああ。じゃあな」
ドア越しの素っ気ない会話。
結局優弥の顔を見る事なく自宅に帰った。