長い梅雨が明けた日
帰宅して着替えるとすぐにベッドに潜り込んだ。
外はまだ雨。
規則的な雨露の音をじっと聞いていたら思い出したのは河井と優弥の言葉だった。
今では当然のように一緒にいる事が多かった二人。
意図せず同じ日に、二人とも好きな子がいると知ってしまった。
…今まで考えた事が無かった…
中学に入学当初、優弥と一緒に帰っていたら周りが私と優弥が付き合ってると言い出した。
私と優弥がただの幼馴染みだと言っても半信半疑のままだった。
そのうち、優弥の友達の河野と話すようになってからは河野と私が噂された。
それでも優弥と幼馴染みの私は、事ある毎に優弥と河野のどちらと付き合ってるのかと聞かれる事が当たり前になっていた。