長い梅雨が明けた日


確かに。
二人とも、男っぽさは増したかも。



相合い傘で優しく微笑んだ河野の顔。
ソファに押し倒されて悪戯っ子のように笑った優弥の顔。


二人とも、あまり私に見せない表情だった。


好きな子が出来るとこんなに変わるものなのか…


なんてね。

まるで二人の姉みたいな目線で見てる自分に笑った。


…好きな子か…


なんとなく…。

寂しい。



私一人だけ置いていかれた気分だ。



やっぱり男になりたかったな…

< 52 / 346 >

この作品をシェア

pagetop