長い梅雨が明けた日
女子の中でも背が低いほうで華奢な琴美はどこぞの良家のお嬢様かと思うほどに守ってあげたくなる女の子。
入学当初名簿順で座った席の隣にいたのが琴美だ。
一人で大人しく座っていたので声をかけたら、嬉しそうに微笑んだ顔が可愛いかった。
女の私が惚れそうな女の子らしい女の子。
琴美は琴美で私を理想の女性だと持ち上げてやまないからお互い様なのだが…。
雑な性格の私のどこが理想なのか…
理想が低すぎてやっぱり可愛い。
帰宅部で人見知りの琴美はクラスの男子ともほとんど話しをしない。
優弥や河野が来ても私達3人の話を楽しそうに横で聞いてるだけが常の琴美。
その琴美が、今朝は私がいなかったのに優弥と河野と3人で話してたから驚いたんだった。