長い梅雨が明けた日
なんて思った時にはおでこに優弥の手があった。
「…上がってんじゃん。帰りは俺が来るまで待ってろよ」
「ちょうど部活が休みの日で良かったな?」
二人が当然のように話を進めたから慌てて拒否った。
「駄目っ!今日は琴美と話があるから優弥とは帰れない」
「…話?」
私がそう言ったせいで怪訝な目で琴美を見る優弥。
でも琴美は優弥の視線には気付かないで話しに入ってきた。
「やっぱり理乃ちゃん帰ったほうがいいよ。悪化したら明日学校お休みになっちゃうよ」
私の身体の心配をする琴美には、今は優弥の事など気にも止めてなかった。