長い梅雨が明けた日
「中学で部活入って河野と話す機会が増えたせいで、私に声をかけてきた女子は皆んな河野目当てだったし」
だから自然とクラス内では同じバスケ部の女子達としか親しくなれなかった。
「河野のせいで他の女子に嫌がらせされたこともあったし…」
ため息をつきながら何気に琴美を見ると、一瞬目が合ったのにすぐ俯いた琴美。
「…ごめんなさい」
何故か肩身を狭くするようにして謝る琴美の姿。
なんで謝るの?
「…私もその子達と似たような事したんだね…」
似たような…?
河野目当てで近付いてきた子達と?
と思った時には口が先に動いていた。