長い梅雨が明けた日
「琴美は全然違うよ。確かに優弥の事は聞いたときにびっくりしたけど、最初から優弥狙いだったわけじゃないでしょ?」
「それはそうだけど…」
尚も肩身を狭くしている琴美に声をかける。
「知り合ってから好きになるのは当然だと思うよ?
それに琴美は優弥に振られても、私と距離を取ろうとしないでしょ?」
「それは当たり前だよ!理乃ちゃんと気不味くなりたくないけど離れようとは思ってないよ!」
顔を上げて私を見つめながら完全否定する琴美に思わず微笑んだ。
「私と気不味くなるわけ無いよ。というか知ってたら応援したんだけどな」