長い梅雨が明けた日

既に振られてると言った琴美にどう声をかけていいのかわからなくなった。

本心では今からでも応援したいけど…

優弥に好きな子がいると知った直後だから期待させる事は言えなかった。


「優弥くんの事はもういいの。振られるのを分かってて告白しちゃったんだから」

琴美はバツが悪そうに本題を切り出した。

「え?振られるって分かってて?」

その言い方が気になってつい切り返してしまった。

「うん。優弥くんの事が好きだなって気付いた時には、優弥くんは好きな子がいるんだな…って気付いてたから」

微笑みながら話す琴美に軽くショックを受けた。

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