きみは微糖の毒を吐く

「……私のタイプ、絢斗くんかも」


「は？」


「"絢斗くんみたいな人"じゃなくて、絢斗くんだけがタイプ」


絢斗くんに似てる人、じゃ意味ないの。
絢斗くんそのものじゃないと、だめだ。



絢斗くんの全てが私の心に刺さるから、そんなのこの世できみしかだめだよ。




「お前、エロいことしよーとしてる時に急に素直になるのやめろよ」


「絢斗くんにキスされてると、安心するから……」


「だからやめろって、どーなっても知らねーぞ」




決まり悪そうに、少し照れたみたいに。


視線を外す絢斗くんが愛おしくてたまらない。


絢斗くん、私のことずっと、嫌いにならないで、そばにいてくれたらいいのにな。


もうあの頃には戻りたくないし、あの頃の私を、絢斗くんにだけは知られたくないよ。