きみは微糖の毒を吐く



「絢斗くん、久しぶりだね」

「は?」

「最近あんまり会ってなかったから」

「あー、まあ学校では見てたけどな」



絢斗くんが学校に来ている日でも、絢斗くんはいろんな人に囲まれているから私に話せるチャンスはない。


私はずっと見てたけど、絢斗くんも私を見てくれる時があったのかな、なんて少しだけ嬉しくなる。




「確かに久しぶりかもな」




絢斗くんがちゅ、と軽いキスをしてからそう笑うから、ぐんと心拍数が上がる。


不意打ちで可愛いことするの、やめてよ。


いつか絢斗くんは私の前からいなくなっちゃうと思うから、もうこれ以上好きになったら離れる時に辛いから。


だからこれ以上夢中にさせないでよ。





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