きみは微糖の毒を吐く
「そういえばドラマ、見たよ」
「あー、見たんだ」
見るに決まってるじゃん、と思ったけれど、少し照れたような顔をしていたから突っ込まなかった。
「絢斗くんって演技もできるんだね」
「できてた?」
「うん、紗英さんに感情移入してキュンキュンしちゃった」
「へえ」
早く会話を終わらせようとするのも、照れ隠しなのかな。
「……お似合いだよね、紗英さんと」
無意識にそう呟いてしまってから、しまったと口を閉じるけれどもう遅い。
今の、すごく感じ悪かったかな。