きみは微糖の毒を吐く



「……何が言いたいわけ」

「ごめん、そうじゃなくて」




絢斗くんの隣を歩く紗英さんは、キラキラしてて。


格好いい絢斗くんに負けないくらい綺麗で。


私も紗和さんみたいに綺麗だったら、絢斗くんは外にも遊びに行ってくれたのかな、とか思ってしまったんだ。




「じゃあ何」

「……私も、絢斗くんに釣り合うようになりたいな、って」

「釣り合う?」

「絢斗くんがみんなに彼女だって知られても恥ずかしくないように、なりたくて……」




絢斗くんは怪訝そうな顔で私を見る。




「何、お前の存在が恥ずかしいから一緒に出掛けないと思ってんの?」

「……違うの?」



はあ、と呆れたようにため息を吐いた絢斗くんは、少し考えてから立ち上がる。




「行く?ショッピングモール」




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