きみは微糖の毒を吐く



「マジ!?風間って木村さんのこと好きなの!?」

「そうだよ」


ドクン、と心臓が跳ねた。
風間くんが私を……?



驚いたその後に、目の前にいた梨乃ちゃんの顔が曇って行くのを見て、まずいと思った。



「木村さんはどうなの!?付き合う!?」


一気に注目されて、動揺する。


「いや、あの」

「やめろって、木村さん困ってるだろ」



そう言った風間くんは、ゆっくり私のもとに近づいてくる。




「返事は今すぐじゃなくていいけど、考えてくれたら嬉しい。木村さんが好きです」



「っ……」




男の子に告白されたのが初めてだったから、緊張してしまう。




──だけどそれが私の平穏な生活の終わりだった。




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