きみは微糖の毒を吐く
「木村さん、ごめん!」
勢いよく頭を下げた風間くんに、驚いてしまう。
「え、どうしたの……?」
「俺、自分のことしか考えてなくて、木村さんが女子の間でいろいろ言われてたとか、よくわかってなくて……俺が守ろうとするのも逆効果だったって知って、本当にごめん」
本当に申し訳なさそうな顔をして私を見る風間くん。そしてモエちゃんとサクラちゃんも私の目を見る。
「乙葉、ごめん。梨乃に嫌われるのが怖くて、乙葉のこと無視した……。乙葉は何も悪くないって知ってたのに、自分を守るために……」
「乙葉が転校してからずっと後悔してた、本当にごめんなさい」
頭を下げる3人に、慌てて首を振る。
「や、やめてよ急に……どうしたの?」