きみは微糖の毒を吐く



3人に話に行ってくれたのは、絢斗くんだって言ってた。

どうしてそこまでしてくれるんだろう。
私のこと、まだ忘れてなかったんだろうか。




「……これだ」




本屋さんの雑誌コーナーに来たら、絢斗くんが表紙を飾る雑誌が平積みされていた。



全てを見透かしたような顔でこっちを見る絢斗くんに、誌面越しだというのにキュンと胸が鳴ってしまうから悔しい。



雑誌を買って家に帰って、ベッドの上で開いてみる。なんだか緊張するなぁ。




ページをめくれば、お洒落な服を着てこちらに微笑む絢斗くんがいた。

私の前ではこんなふうに笑ってくれたことないけど、すごく格好いいなぁ。




インタビューに目を移すと、思いがけない文字に目を見張る。




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