きみは微糖の毒を吐く





『彼女なんだからいいだろ』



私だけ家に入れてくれて、苦手な手作りのお菓子も食べてくれて、彼女だって言ってくれた絢斗くん。






『宮崎、そこ代わって』


修学旅行の飛行機の中、他の男の子の隣に座ろうとした私の隣を、奪ってくれた絢斗くん。独占欲みたいなキスマーク。







『──まあ、ドラマの時もお前のこと考えてキスしたけどね』



嘘だか本当だか分からない、甘い言葉。





──ねえ、絢斗くん。


きみに聞きたいことがたくさんあるよ。

どうして私と付き合ってくれたの?
どうして私をいつも助けてくれるの?



ねえ、どうして、私のこと好きみたいなことするの……?




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