きみは微糖の毒を吐く
「本当は乙葉は俺のだって、言いたかった」
少し拗ねたような絢斗くん。
なにそれ、なんでそんなに可愛いこと言うの。
「あ、絢斗くん……」
「なに」
「もしかして、私のこと、すごく好き……?」
「……だったら何」
ああもう、ずるい。
こんなのもう一生隣にいたいって、贅沢な願いを持ってしまう。
「私は大好き!」
ぎゅう、と抱き着いてみたら、絢斗くんも背中に手を回す。
苦しいくらいに抱きしめられて、耳元には絢斗くんの吐息。
「……俺も」
囁かれた言葉に、幸せが溢れた。