きみは微糖の毒を吐く
「そんなわけ……」
絢斗くんの瞳に熱が宿る。
真剣に私を見つめて、ゆっくりと近づく顔。
ちゅ、と触れた唇が、何度も角度を変えながら重なる。
「ん、っ」
漏れた吐息に恥ずかしくなって目を逸らすけれど、顎を掴まれてむりやり前を向かされる。
その強引さにもきゅんとしてしまうんだから、もうどうしようもない。
「──俺もう我慢できないんだけど」
キスの合間に器用に話す絢斗くんとは対照的に、息をするのもままならない私。
甘くて苦しい猛毒が体中にめぐって、意識がふわふわしてきた。
蕩けた顔のまま絢斗くんを見つめたら、「ずるいのはお前だろ……」と呟きながら、絢斗くんが私のシャツのボタンを外す。
キスに翻弄されているうちに全開になったシャツ。