きみは微糖の毒を吐く
「絢斗くん、どのグループと組みたいの!?」
女の子たちが絢斗くんに詰め寄って、絢斗くんは心底面倒くさそうに眉根を寄せた。
絢斗くん、私と組んで……!だって私、仮にも絢斗くんの彼女だもん。
絢斗くんと修学旅行一緒に行きたいもん。
絢斗くんだってクラスメイトの女の子より彼女である私と組みたいって思ってくれているんじゃないか。
そんな淡い期待を抱きながら、絢斗くんを見つめる……けれど。
「……どうでもいい」
私の方、見たのに。絶対に目が合ったのに、泣きそうな私の顔も見たはずなのに。
冷めた顔でそう言った絢斗くんに、悲しくなる。
……そっか、そうだよね。
絢斗くん、きっと私のこと好きじゃないもんね。一緒に修学旅行行きたいなんて思ってたの、私だけなんだなぁ。