ある雪の降る日私は運命の恋をする-short stories-
柚月はいつも優しすぎて、押しに弱い。

いつも何か言われても黙っている。

5時間目が終わって、いつも通り玄関でゆづと待ち合わせ。

でもなかなか来なくて変だなーって思って、ゆづの教室まで見に行くことにした。

そしたら、教室にはゆづが1人で掃除をしていた。

「ゆづ、何してるの?」

そう聞いたら、ゆづはびっくりした顔をして「みんな忙しいみたいだから掃除を変わったんだよ」って。

「そんなの絶対うそ!なんでゆづも引き受けちゃうの?やだっていいなよ!」

「だって…、断って仲間外れにされたら、怖いじゃん……」

私はその時すっごく腹が立った。

嘘をついて、柚月の優しさを利用した奴も

ちゃんと嫌なことは嫌って言えないゆづにも

腹が立った。

「もう!早く終わらそ!私もやってあげるから。次同じこと言われたら、私に言いに来るんだよ?絶対許さないんだから!」

やっぱりゆづには私が居なきゃダメだな。

私がゆづを守らなきゃ。
< 66 / 67 >

この作品をシェア

pagetop