御曹司の恋の行方~和菓子王子編~
シンと静まりかえる部屋。

「親父すまない」

「ああ。先にメールもらってたから、すぐにわかったけど、気をつけろよ」

「わかってる。想いは気づいてたけど真面目に仕事はしてくれてたから、敢えて触れずに来たんだ。まさか、俺目当てでアルバイトに来てたなんて思いもしなかった」

「確かに、こればかりはなぁ~面接で夕輝の事をどう思うか何て聞けないしなぁ…ただ、お前の過去の言動にも問題があった事は反省する事だ」

「耳が痛い。反省してます」

「翔くんも頑張ってるらしいし、お前も頑張るんだな」

「ああ。わかってる」

夕輝は一人っ子だが、甘やかされるばかりではなく、時には厳しくとても理解のある両親に育てられ、今更ながらに感謝するのだった。

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