御曹司の恋の行方~和菓子王子編~
夕輝には、かけがえのない親友がいる。

出会いは、幼稚舎の入学式。

所謂(いわゆる)セレブと言われる家庭のご子息達が通う学校。

みんなが新しい制服を身に纏い、緊張の面持ちで両親の手を握っている中、幼稚園児とは思えない落ち着いた綺麗な顔の男の子が目に入る。

夕輝は、その男の子が何故か気になり、魅入ってしまう。夕輝の視線を感じたのか、その男の子が夕輝の方を向いた瞬間、視線が交わった。

その瞬間、夕輝は『ドキッ』と胸が高鳴る。そして誓うのだ。『絶対こいつと仲良くなってやる!』と。

それが、神宮寺 翔(じんぐうじ かける)との出会いだ。

翔は、国内最大手の製薬会社、神宮寺製薬の長男だ。

この時、翔は特に夕輝を気にしてもいなかったらしい事は、後々知るのだが…

こうして、ふたりは出会い学生生活を共に過ごして行くのだった。

幼稚舎の頃から端整な顔立ちの翔は、ずっとモテまくっている。夕輝も小さい時からの可愛い容姿は、大きくなっても可愛いままで、翔とは違った魅力でこちらもモテていて、ふたりが一緒にいるだけで、騒がれ続ける学生生活を送ったのだ。



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