御曹司の恋の行方~和菓子王子編~
その女性は、母親らしき女性と一緒に和菓子を買いに来た様だが、生菓子の並ぶショーケースの中を見て、目をキラキラ輝かせている。
その横顔から目が離せない。
『ドキッ』と胸が高鳴る。ふと思い出すのは、翔と出会った幼き頃。ただ、あの時と少し違う高鳴りだ。
ただ、相手はお客様。そして、目の前にも沢山のお客様。ここで声を掛けるわけにもいかず、顔に出さないように気をつけ何とかその場をやり過ごす。
本当は、すぐにでも声を掛けたい所。彼女の動向を観察する。
母親らしき女性が、彼女に声を掛ける声が聞こえて来た。
「悠里はどれがいいの?」
「迷って決められない!どれも素敵過ぎて。食べるのが勿体ない」
「じゃあ、要らないのかしら?」
「要る!食べます」
親子の会話を聞き、クスッと笑いそうになるのを我慢する。可愛すぎ。『ゆうりちゃん』と名前を知ることができ、喜ぶのだった。
が、ここから長い長い片想いが夕輝を待っていたのだった…
その横顔から目が離せない。
『ドキッ』と胸が高鳴る。ふと思い出すのは、翔と出会った幼き頃。ただ、あの時と少し違う高鳴りだ。
ただ、相手はお客様。そして、目の前にも沢山のお客様。ここで声を掛けるわけにもいかず、顔に出さないように気をつけ何とかその場をやり過ごす。
本当は、すぐにでも声を掛けたい所。彼女の動向を観察する。
母親らしき女性が、彼女に声を掛ける声が聞こえて来た。
「悠里はどれがいいの?」
「迷って決められない!どれも素敵過ぎて。食べるのが勿体ない」
「じゃあ、要らないのかしら?」
「要る!食べます」
親子の会話を聞き、クスッと笑いそうになるのを我慢する。可愛すぎ。『ゆうりちゃん』と名前を知ることができ、喜ぶのだった。
が、ここから長い長い片想いが夕輝を待っていたのだった…