【完】あなたに送る5文字の言葉

今更、気付く。


告白する方も、断る方も、とても勇気がいることだと。


どうして気付かなかったのだろう。


２年経った今、掘り起こされる懐かしい記憶。


……先輩もこんな気持ちだったのかな……。


そんなことを思い、あの日、先輩に言われた言葉を声に出して伝えた。





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部活が終わり、家に帰ってからも、お昼の出来事が頭から離れなかった。


なんか、モヤモヤするな……。


好きではないとはいえ、断るということは、告白と同じぐらいの勇気が必要だった。


……少し、散歩してこよ。


そう思い、家を出た。


近くの河川敷まで歩き、草が生えているところに腰を下ろした。


いつもは座るのを躊躇する場所でも、今はそうしたい気分だった。


ぼーっと、目の前を流れている川を見つめていると……。



「……如月さん？」



聞き覚えのある声が、後ろから聞こえてきた。


とても懐かしい声。


希望を抱くかのように、後ろを振り向いた。