誰よりも愛しい～孤高の御曹司と貧乏な美女～

仕事の時間が近くなったので職場に向かうしずかであった。


「おはようございます。今日も１日よろしくお願いします。」

職場につき、作業着に着替えたしずか、一緒に働く人たちに挨拶し、自分の持ち場へ向かった。

もくもくと掃除をするしずか、しずかはもともと掃除が好きだったこともあり、元の家を売り、ボロ家に移り住んだ後もきれいに保たれているのはしずかのお陰だった。


「しずかちゃん！やっと会えた！しずかちゃん働き者だから探すの苦労したよ…」

息を切らしながらそう言った女性はしずかと同じビルの清掃員で入田さんという。年齢は秘密とのこと。

「どうかしましたか？入田さん。」
「それがさ、窓拭きなかなか終わらなくてさ、手伝ってもらってもいい？」