誰よりも愛しい~孤高の御曹司と貧乏な美女~
まだ、霞む視界。なんとか、座れるところをみつけ深呼吸をした。

「なおれ、なおれ、お願いだから…」

そう、口にだすのだった。



「大丈夫ですか」

声が聞こえた…一体誰なのだろうと顔を上げたしずか。霞んでどんな顔をしているのかわからなかったが、声からして男性のようだ。

「ありがとうございます。心配かけてしまいすみません。」

そう言ったしずかに男は。

「別に…」
そう言ったのだ。

「すみません。今、視界が霞んで帰れないのです。しばらくすればなおると思うので、足を止めてしまい申し訳ないです。」

頭を下げたしずかだった、
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