バイバイ、ベリヒル 眠り姫を起こしに来た御曹司と駆け落ちしちゃいました
まわりの混乱がいっそう激しくなっていって、私はだんだん自分が何をやっているのか分からなくなってしまった。
だんだんと意識が薄れていく。
私の横をすり抜けて中に入ろうとするカメラマンがいた。
「ちょっと、だめです。七海!」と、先輩が叫ぶ。
え、あ……。
私はとっさに両腕を広げて止めようとした。
そのときだった。
大臣の写真を撮ろうとしていたカメラマンが誰かに押されて、背中を向けたまま私の方に倒れてきたのだ。
支えようとしても、腕を広げた状態ではどうにもならなかった。
「ナナミ、危ない!」
先輩の声が聞こえたような気がした。
そのあとの記憶はぼんやりしている。
床に倒れる自分。
誰かの悲鳴。
そして、最後の記憶はおそらく幻だったのだろう。
それはなぜか青ざめた社長の顔だったのだ。
だんだんと意識が薄れていく。
私の横をすり抜けて中に入ろうとするカメラマンがいた。
「ちょっと、だめです。七海!」と、先輩が叫ぶ。
え、あ……。
私はとっさに両腕を広げて止めようとした。
そのときだった。
大臣の写真を撮ろうとしていたカメラマンが誰かに押されて、背中を向けたまま私の方に倒れてきたのだ。
支えようとしても、腕を広げた状態ではどうにもならなかった。
「ナナミ、危ない!」
先輩の声が聞こえたような気がした。
そのあとの記憶はぼんやりしている。
床に倒れる自分。
誰かの悲鳴。
そして、最後の記憶はおそらく幻だったのだろう。
それはなぜか青ざめた社長の顔だったのだ。