恋の花を咲かせた3月の涙。

私の隣には気にせずスマホを見ている峰原さんがいる。


自分のことを悪く言われているのに何も動じないのはすごい。


私だったら逃げたくなるし、涙も出る。


それをスルーできるなんて。


本当はフリをしている？


それでも私に比べたら彼女はすごい。


先生が教室に入ると、みんなはは静かになった。


再びチャイムがなり、注意事項の説明と問題用紙が配られ3度目のチャイムのあと先生の合図と同時にテストが始まった。


難しい問題もあったが問題は順調に解き進める事ができ、あっという間にテストは終了した。


「ひよりん！　お待たせ！」


「全然待ってないから大丈夫だよ」


帰りのホームルームが終わり、自分の席でボーッとしていると声をかけられた。


「ひよりちゃんごめん！　今日部活になっちゃった」


手を合わせながら謝る和花ちゃん。


「部活じゃしょうがないよ」


「本当にごめんね」


そう言って教室を出ていった。


「和花ちゃんって何部なの？」


「演劇部だよ。結構上手なんだよ」


「ちぃちゃんは何部なの？」


この学校の部活は強制ではない。けれどほとんどの人が所属している。


「私は家庭科だよ。週3回の活動なんだよ」


私は中学の時にしか部活やってなかったからな。


「目黒、お前課題出してないからイノコリな」


「えぇ！　先生の意地悪！」


教卓に立っていた先生がプリントをもってちぃちゃんを呼び出した。


「ごめん、ちょっと行ってくるね」


「うん」


もし、これでさっちゃんも用事があったら今日の学校での予定は終わり。


早く家に帰れる。


さっちゃんの席を見ると気持ちよさそうに寝ていた。


起こすのもかわいそうだし、そっと帰ろうかな？


今帰れば2人に怪しまれないし。


「やっぱり今日提出しないといけないらしくてさ。さっちゃん起こしてくるから2人で探検してきてよ」


「うん。けれどさっちゃん起こして平気？」


「へーきだよ！　あの子いつも寝てるし、少しぐらい起こしても……」


揺さぶって起こそうとしたら、思いっきり叩かれてしまってたちぃちゃん。


「ひどいよ！　せっかく人が親切に起こしてあげようとしたのに！」


「うるさいなぁ」


私もさっちゃんの所へいくと、眠たそうなこえで


「あと5分したら冒険行こうね〜」


と言った。