恋の花を咲かせた3月の涙。
さっちゃんの案内の元、ファミレスに着いた私たちはお昼時期という事もあってか案内されるまで待つことになった。


元々今日のお昼は1人の予定だったから一緒にご飯を食べることになったのは正直嬉しい。


けれど合って2日。


あまり仲良くないのに急に2人でご飯は緊張する。


「ここのサラダ美味しいの。ぜひ食べてみて」


メニュー表を見ていたさっちゃんは、サラダ指をさしていた。


「サラダが美味しいって珍しいね」


「野菜が美味しいっていうよりは、ドレッシングが美味しいの」


私もメニュー表を見ながら何を頼むか考える。


パスタも美味しそうだけれど、オムライスも気になる。


「2名でお待ちの坂本様。お待たせ致しました」


メニュー表を元の場所に戻し定員さんが案内してくれた席に着く。


再びメニュー表を睨めっこする私とは違い、さっちゃんは注文するのを決まっているのかスマホを見ている。


「決まった?」


表情を伺っていたのか私が選び終えると同時に声をかけた。


「私はトマトパスタにしようかな」


「私はペペロンチーノ。サラダはシェアで平気?」


「うん、大丈夫」


誰かとファミレスでご飯を食べるのもシェアして食べるのは久しぶり。


前はよく親とご飯を食べに行っていたけれど、引っ越しをしてからは外食もしていなかった。


「ドリンクバーは?」


「頼もうかな。さっちゃんは?」


「私も頼もうかな」

注文は全てさっちゃんがやってくれた。


スラスラ注文を言うさっちゃん。


注文を終え、定員さんがいなくなるとドリンクを注ぎに一緒に行く。


さっちゃんはレオンティ―をコーラに混ぜている。


おいしいのかな?


私はオレンジジュースのボタンを押す。もちろん、氷は無し。


戻るとサラダは届いていて、さっちゃんが小皿に盛り付けてくれた。


「絶体に美味しいから」


「ありがとう」


1口食べてみるとさっちゃんの言っている意味が分かる。


クリーミーなドレッシングは癖になる。


「おいしい」


「でしょ? わたし、このサラダ好きなんだ」


そう言いながら口にしているのはさっちゃん特性ドリンク。


「さっきドリンク混ぜてたけど、おいしいの?」


「うん。ひぃちゃんはやらないの?」


「私は遠慮しとこうかな」


「残念」
< 8 / 11 >

この作品をシェア

pagetop