人間を好きになった、魔王の娘

機嫌は1年。
向こうの世界で、そんなに待ってもらえるのだろうか?

「あれー?女の子がいるー」

!?
ドアが開いたことにも気づかなかった

「珍しい。ここに来るのは、僕たちだけだと思ってたのに」

「あ?女だぁ?」

まだいるの!?
ってか、何人いるの!?

「お前、ここから出て行けよ!」

「こーら。朔(サク)そんなこと言うんじゃない」

朔?

「ごめんね?君の名前は?」

「桜木・・・奈未」

「桜木?どこかで・・・」

「ここの理事長の名字と一緒ですね」

「そう言えば。そうかも」

「なにして・・・」
「え?」

悠翔君・・・?

「何で、お前ここにいるんだよ?
夢と一緒に居るんじゃなかったのか?」

夢ちゃんのあの性格を悠翔君は知らないのだろうか?

「1人になりたい時だってあるもの。あたしにだって」

「へぇ」

「てか、理事長室に行ったのか?」

「行ってきた。おじ様がここの理事長だなんて知らなかったけど」

「そりゃそうだろうな
で?1人になりたいからここにいたわけじゃないだろ?」

そう言ってきた悠翔君

「どうだろうね?
本当にそれだけかも知れないよ?」

「お前の行動だけは読めない」

読めなくていいんだけど?

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