人間を好きになった、魔王の娘
お昼ご飯にサンドイッチを作ったら
「そう言う学校に行けばよかったのに」
そう言う学校って、専門学校みたいなの?
「でも、悠翔が反対するか」
多分ね・・・
お昼ご飯を食べてソファで寝てしまったあたし
「・・・み?・・・なみ。奈未!」
「ん・・・」
寝ちゃってたんだあたし。
目の前には悠翔の顔
「んぅ・・・はるくん?」
「寝ぼけてんな。飯作ってやるから待ってろ」
え・・・?ご飯・・・?
時計を見ると6時過ぎていて
「ごめっ」
「いい。気にすんな。お前は今大事な時期なんだ。
こういう時もあるだろ。無理しなくていい」
でも・・・
「俺は、奈未が無事なら、どっちでもいいんだ
ずっと2人での生活でも」
え?
「夢が昼間来たんだろ?」
「うん」
「話しは大体夢から聞いてる。
別に俺は、お前に縛られてるなんて思ってもねぇし
こうやっていたって遊ぶことだってできる。
俺が、お前に就職してほしくなかったのは、他の男の匂いを
お前に着けて欲しくないから。ただそれだけの理由」
そうなの?
「で、何かあってもなくても、俺は子供じゃなくて奈未が第一だ」
「ありがとう」
双子だからと言って安心はできないって病院の先生に言われた
お母様たちにも話はした。
向こうの世界でのやり方は確かに安心かもしれない。
でも、あたしはもうこっちの世界の人間だ。
魔導士をあたしの出産のために駆り出すのはもったいない
「ほら、出来たぞ」
そう言って出してくれたのは美味しそうなパスタだ