人間を好きになった、魔王の娘
「あなたが生まれてからも数カ月に1回のペースで
こっちに来ていたわ。奈未はあたしによく似てる
だからきっとこっちに来たいって絶対に言うって。
でも、凌は・・・あなたのお父様は絶対に反対するからって
あたしにお願いしていたのよ」
さすがだね。お母様は
弟ばかりをひいきしないでちゃんとあたしを
あたしとして1人の子供として見てくれてる
「だからね。あなたと、悠翔は幼馴染でもあり、婚約者でもあるのよ」
へ?
どういう事?
「麗奈がいる時の家は隣の家だもの。
こっちにちゃんと、籍もあるって言ってたけど・・・」
そうなの?
だから、あの窮屈な城で、あたしにちゃんと勉強を教えてくれてたの?
男の人を見ると嫌そうな顔をしていて
「こんな女が俺の婚約者だ?冗談じゃねぇ」
やっぱり
そうだよね。こんな女休に来てもそうなるよね
「何を言ってるの。あなたも麗奈にも奈未ちゃんにもよく会ってたじゃない」
そうだっけ?
「それに、奈未ちゃんはあんたの好きな年下なのよ?」
「あ?コイツハタチすぎじゃねぇのかよ」
「そんなわけないでしょう?
この子はまだ16歳よ」
「!?」
「だから、あんたは奈未ちゃんと隣の家で一緒に住んであげてね」
はい!?