人間を好きになった、魔王の娘

そう言って、隣の家に行ったお母様。

「奈未」

「お父様・・・」

「そう、気張らなくていい。お前はお前だ。
無理せず、この男に頼ればいい」

この男と言って指をさしてるのは、悠翔の方で

「もちろん。奈未に何かあったら困るのは俺の方なんで」

何でだろう?2人の間に火花が見えるのは

「奈未様。お久しゅうございます」

「お久しぶりです」

「ご懐妊とご出産、我らもとても嬉しゅうございます
出産の際には、我らが協力致しますゆえ、ご安心くだされ」

「はいっ」

この魔導士は、あたしを取り上げてくれた魔導士でもある。

「悠翔?」

「客までも大丈夫だろう。この人数なら」

そう言うと、魔導士の数3人。
お父様は、今帰って、また来るのだろう

「奈未。いいか?無理だけはしないように。
何かあれば、麗奈を頼りなさい」

お母様を?

「麗奈は、ここにいた方が心強いだろう」

「お父様」

「なんだ」

「お父様は、あの時あたしが家を出た時のことを怒っているの?」

「いや。今、お前がここで幸せなら、何も言うことはあるまい」

「ありがとう」

「それでも、娘が巣立って、こうやって人間と暮らすとは思ってもみなかったがな」

そうだったんだ

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