人間を好きになった、魔王の娘
それだけ言うと、帰っていったお父様。
少しだけ、帰っていく背中が寂しそうだったのは
あたしの思い違いだろうか?
「あたしが、あんな顔をさせてるのかな」
「違うだろ。寂しいのは、何も相談してくれなかったことだろ」
「悠翔」
「奈未が思っている以上にお義父さんはさ、寂しいんだよ」
「・・・っ」
「でも、それでも奈未が決めたことだから
反対しないで、あぁやって言ってくれたんだ」
そうだったの?