人間を好きになった、魔王の娘
数週間後
「・・・ったい」
「奈未?」
朝起きると、腹部に激痛が走った
衝撃で目が覚めた。
それも、まだ暗い明朝の時間帯だ
「大丈夫か?」
「どうしたの?」
「おかあ・・・さま・・・」
「産まれるのね」
え・・・?
「奥様。旦那様も一度離れてくだされ」
「だ、だがっ」
「大丈夫ですよ。奈未様の安全は保障いたします。
そして、お子様も安全に産まれますぞ」
そう言って床に現れた魔法陣の中には
あたしと、魔導士3人。
「~~~~~~。~~~~~~~!」
訳の分からない、言葉を話している魔導士
「奈未様。もう、産まれますぞ!」
その瞬間だった
あたしの体から引き離された我が子たち
「ふた・・・ご?」
「奈未様。よくぞ頑張ってくださった」
産まれた瞬間
子供たちを抱き上げてくれた悠翔
「よく頑張ってくれた。ありがとう。奈未」
「あたしも・・・」
ありがとう
「奈未?」
少しだけ、寝たいの・・・
「大丈夫ですよ。麗奈様もこうでしたから」
「え?」
「奈未様の魔力が消耗したのです。
寝れば回復いたします」
「そんなもんなんだ」