人間を好きになった、魔王の娘
そう言えば・・・18歳って言ってたっけ・・・
お母様が言ってた。人間界は1年に1度しか年を取らないと
と言うことは、ここではあたしよりもこの人は年上なんだ・・・
「お前いくつ」
「16・・・」
「年下だったのかよ」
むっ
「年上がよかったの?」
「面倒さえなきゃどっちでもいいんだよ」
面倒・・・か
「悠翔。そう言うこと言わないの。
よく、麗奈が許してくれたわね」
「小さい頃によくこっちの話をしてくれてたので」
「そう」
「はい」
「母親?こっちの話って何?」
「悠翔と翔は知らなかったわね。
奈未ちゃんの母親は、幼馴染なのよ」
「は?」
「麗奈とは幼馴染でね。
ちょうど、奈未ちゃんと同じくらいの時に麗奈は結婚したけど
いつか子供が出来た時に、一番上の子だけ
男の子だったら”悠翔”女の子だったら”奈未”にしようねって」
「でも、そしたら、年がおかしくねぇ?」
「そうよねぇ」
「あたしがいた世界では、ここでいう1年で2歳年を取るので」
「ってことは、お前32なのかよ」
「向こうの世界では・・・」
「ふーん」
「麗奈は」
「向こうの世界ではお祖母ちゃんですよ。もう」
「そう」