幼なじみのイケメン三兄弟に愛され……そして彼に恋をする
南風が女の子から突然、告白されて。
そのことに驚き過ぎ。
思わず声が出てしまった。
と同時に。
身体も動いて。
そのため教壇が動いて音を立ててしまい……。
「えっ⁉」
教壇から聞こえた私の声と教壇が動いた音。
それらに女の子が驚き、声を出した。
そうだよね。
南風と女の子は自分たち以外、誰もいないと思っているのに。
いきなり教壇から声と教壇が動いた音が聞こえてきたら……。
……‼
まっ……まずいっ‼
足音が。
教壇に向かって近づいて来ている。
その音が大きくなるにつれて。
胸の鼓動も、さらに激しさを増していく。
極度の緊張のせいで。
変な汗も出てくる。
近づいてくる。
その気配が。
はっきりとわかる。
教壇の中からでも。
どうしよう。
やっぱり自分から姿を見せる方がいいのかな。
どちらにしても。
隠れていることはバレている。
だから、いつまでもこうしていても意味がない。
…………。
仕方がない。
こうなってしまっては。
覚悟。
決めるしかない。
教壇の中から出て。
姿を見せよう。
自分から。
「やっぱり。
彩音の声だった」
……‼
そう決意した、そのとき。
南風に教壇の中を覗き込まれてしまった。
……一足、遅かった。